2009年08月21日

ベタに挑戦!

最近のレゲエ業界は日本ジャマイカ共にべッタベタが流行っている気がする。例)「生んでくれてありがとう」、「明けない夜はないのさ」など(参考:困ったときのベタ辞典http://veta.seesaa.net/)←面白い

しかし、みんな本当に夏になったらパーティーソングが、春になったら桜ソングが、冬になったら広瀬香美を聞きたくなるんでしょうか?日経エンターテイメントを定期購読するわけでもなく、世事に疎い自分はそういう観点で音楽を聴いたことも作ったこともないのでよく解らない感覚だ。むしろこちとら365な訳である。

しかし、音楽で飯を食っているものとしてマジョリティの意見を無視するわけにもいかない。そこで、2009年下半期の目標は改めて「ベタに挑戦!」これで行こうと思う。今までちょっと敬遠してた部分だけど、誰もが共感できる(多数派におもねった)真っ直ぐなメッセージを(なんの捻りもない話を)等身大の言葉で(乏しいボキャブラリーで)届けたいと思うze。

omake:見ろ!バウンティさんもベタにトークオーバーしてるぜ。
SHEBA Love This Lifetime (Remix) feat. BOUNTY KILLER 
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2009年07月16日

凡人は模倣し天才は盗む

以前に、パクリはダサいが粋なサンプリング感覚はかっこいいというような話を書いた。今回はそれについて改めて考察してみる。

パブロ・ピカソは「凡人は模倣し、天才は盗む」と言った。含蓄のあるよい言葉だ。「凡人はパクり、天才はサンプリングする」というのはどうだろうか?なかなかいいじゃないか…ま、それはいいとして、天才は一体何を盗むのか。勝手に解釈すると「盗む」というのは比喩であって、天才はそのアートの「肝」の部分を自分のものにするのが上手であるということではないだろうか。丁度ピカソがアフリカのフォークアートに影響を受け素朴な筆致によるキュビズムを生み出したように。

例えば、ダンスホールレゲエとかヒップホップなどの音楽であれば、DJやMCと呼ばれる演者は「韻を踏む」詩を歌う訳だけど、天才は「なぜ韻は踏まれるのか?」という根源的な問いかけに本能的に答えることが出来るのである。秀才は勉強して答えることが出来るようになる。凡人はなんとなく解ったら満足する。愚か者は…(以下省略)。ではなぜ韻は踏まれるのかというと、リズム感やグルーブ感を産み出すためである。これは古今東西問わず漢詩もレゲエも同様。つまりフローを生み出すためにライムが存在するのであります。だから、俺が思うに基本的には「韻を踏むための韻」はレベルが低いし、韻を踏むためにフローが損なわれている場合はよりレベルが低い。(以上はあくまでも個人的な見解です)

取り敢えずって言うことで韻というファクターを例に出したけど、もしレゲエのDJというアートだけでもステージングから、詩の書き方、曲の構成のさせ方、オケの選び方、衣装、時代性など「肝」の部分はほぼ無限にあるわけで、これを全部自分のものにしている人は曹操…じゃなかったそうそういないよね。いくら押韻が上手でも漢詩をたしなむ曹植男子じゃダメということだ。

毎度のことながら脱線してしまいましたが、ジャマイカ人による天才的サンプリングの実例を挙げてまとめに代えさせて頂きます。

こんなズージャな一曲が
レゲエになるとこうなる。歌は草食Rudeboyのレジーさん。ちなみにドン・ドラモンドのヴァージョンはここで聞けるよ。http://www.reggaerecord.com/jp/catalog/description.php?code=1307
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2009年07月06日

歌における外国語の発音問題

当たり前のことだが日本語を母語とし、日本語で作詞し、歌唱するものにとって、英語をはじめとする外国語の発音は大変に難しい。

なぜ「大変に」難しいのか。日本語を母語とする者が外国語で歌を歌ったりラップしたりする場合、一つではなく二つの困難が付きまとうからである。ここでは最もポピュラーな外国語である英語を例に説明する。一つは単純にLとR、語尾のnとngなどの発音の違いや、v、thなど日本語にない音を発声するのが難しいということ。まあ、これは英会話と同様。実はもう一つの困難の方がより複雑な構造になっていて真に厄介である。即ち、よしんば完璧もしくは完璧に近い英語の発音が出来たとしても、それが他の日本語部分の発音とギャップがありすぎて、妙な違和感になり耳障りになってしまったりするということ。あるよーこれ。

この英語発音ギャップ問題を解決するために、アーティストは一人一人自分なりの工夫をしなければならない。以下、その一例を羅列してみることにする。

1.英語を使わないようにする。 − これは最も有効な解決策の一つ。但し脚韻や固有名詞の関係上どうしても英語を使わなくてはならないときがあるのでポピュラー音楽の作詞においては実際には困難。

2.日本語として通じる英語だけを使用する。 − パソコン、テレビ、ラジオ、スポーツ等等ほぼ日本語化された英語だけを使用するのも有効だ。但し、ラブ・ミー・テンダーなどのリリックを歌うときは細心の注意が必要だ。なぜなら"Love me tender" だと「優しく愛して」になるが、"Rub me tender"だと「優しくこすって」になってしまい、意図せずよりセクシーに聞こえてしまうからだ。よってこのやり方は意外と英語の素養が必要とされるテクニックといえる。

3.バイリンガルをアピールする。 − 「幼少期は父の仕事の関係で海外で過ごし、本場の音楽エンターテイメントに触れる。その後帰国し、18歳にして早くもOOデビューし・・・」的なアーティストプロフィールに見覚えのある方、挙手を願います。・・・仮にバイリンガルでもトライリンガルでも多言語間の発音のギャップ問題が解決されていなければ意味がないんだけど、とりあえず俺バイリンガルだから、と開き直るのも欧米の文化に無条件に平伏してしまう日本人には有効なテクニックである。

4.言語学の勉強をしてみる。 − 例えば通称パトワとも言われるジャマイカンクレオール語の場合、VとBの発音は日本語と同様に区別されないことがある。また、エボニクスといわれるアフリカ系アメリカ人の英語の場合は"gangsta"のように、語尾のerなどを巻き舌で発音せず、(日本語と同様に)aに置き換えて発音したりする。だから、言語学の勉強をしてそのような日本語っぽくも英語っぽくも聞こえる(かもしれない)ポイントを探してみるのも有効なテクニックの一つである。

5.日本語の方を英語っぽく発音する。 − 一部ラッパーと一部ロック系の人達が多く採用している?やり方も有効だ。日本語詞なのに、発音は英語というコロンブスの卵的発想である。アメリカのハードコアラッパーが「ビッチ」を「ビィャッチ」と発音するが如く、日本語をそんな感じで発音する訳だ。具体例を挙げると「ウォレワ、ジィエッテイ、マッケネッゼ」→「俺は絶対負けないぜ」という感じである。発音のギャップが見事に目だたなくなるという利点はあるが、何を言っているのか聞きとりズラくなる、「いわゆる系」に分類されてしまうなどの危険を孕んだ手法といえる。


いずれの方法を採用しているにせよ、レコードデビューから長く活躍しているアーティストは全員試行錯誤と創意工夫によってこの英語発音ギャップ問題を解決していると見て良いと思う。自分の好きなアーティストがどのやり方を採っているのか分析してみるのも楽しいだろう。

posted by ヒビキラー at 18:16 | TrackBack(0) | HOW TO DEEJAY | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2009年06月05日

天才対職人

気がついたら音楽で数年飯を食っている。しかし、この世界で長く過ごせば過ごすほど、自分の才能のなさに嫌気がさすことになる。…といっても、嫌気イコール悲観には全然つながらないわけで、相変わらず元気にやっている。悩んで悲観的になっていいのはヤングと天才だけだからである。

俺も含めプロの音楽家のほとんどは天才ではない…と断言しても良いと思う。じゃあ何なのかという話になるわけだが、実も蓋もない言い方をしてしまうと我々は凡人であり、二流の才人にすぎない。しかし、二流だからこそ仕事として音楽が出来るのかもしれない。二流は自らの凡才を自覚するが故に遅刻しないし、締め切りをブッチ突破することもないし、クライアントの要求を正確に反映しようと甲斐甲斐しく努力するからである。野村克也監督の言葉を借りれば、努力を重ねた二流は一流を超える「超二流」なのである。「超二流」を換言すれば「職人」である。J-popの巨匠の方々でも小室哲也氏には天才性を感じるが、つんく氏や筒美京平氏などは職人という表現が相応しい気がする。レゲエ界でもリー・ペリー、ニンジャやビーニは天才だが、キング・タビー、ボウンティは不器用な職人タイプだろう。天才タイプは共通して何かが破綻している。タビーも最終的には射殺されてしまったが、その理由は金銭トラブルという至極凡人的なものであると言われている。

天才のみなさん
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職人のみなさん
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では、職人が音楽を作るときはどのように作るのかというと、様々な音楽を聴き漁り、流行をチェックし、レコードを堀りまくった挙句、あの曲のメロディーとこの曲のリフを再利用してこの前読んだあの本のストーリーを組み合わせたら面白いんじゃないかな、ということに思い至る。その後、誰かが同じことをやっていないか姑息に確認し、ばれないようにアレンジし、さも自分で1から作った風にドーンと発表するのである。…まさに非道!…しかし、その組み合わせの妙にオリジナリティ(粋なサンプリング感覚)があればそのような作品でも天才のそれに比肩する芸術性とポピュラリティを獲得することが可能なのであり、またそこが(ポピュラー)音楽の面白さの一つであることは間違いないと思う。

しかし、その際オリジナリティの味付けが不十分だと、残念ながら「パクリ」の烙印を押されてしまう。どころか酷い場合には訴訟騒ぎである。しかし、繰り返すがそこが音楽の面白さだったりするといいたいわけであって、ディスっているわけではまったくないですYO。

まさにMISSING YOU


曲の雰囲気にロボットまで!
posted by ヒビキラー at 16:08 | TrackBack(0) | HOW TO DEEJAY | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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